パターンランゲージの枠組みに基づいた東日本大震災被災地域における復興まちづくり支援に向けた研究調査(その2)2023/5~2023/12

国立研究開発法人・国立環境研究所(NIES)が進めている、福島県浜通りを中心とした被災地域の復興まちづくりに関する計画策定等の支援研究の一環で、2020年度より、持続可能な地域社会への転換を実現した環境まちづくり先進都市(宮城県女川町・宮崎県日南市・岡山県真庭市・福島県飯舘村)の地域づくりのプロセスを調査し、地域毎パターン集・パターンカード・ワークショッププログラム等の、地域づくり支援ツールの開発を支援しています。

本業務では、これまでに取りまとめた地域毎パターン集の冊子化に向けた原案を作成した上で、まずは宮崎県日南市を対象にフィードバック調査を実施し、公開に向けた調整を図りました。
また、岡山県真庭市については、昨年度実施した自治体サイドのヒアリング結果に、当時の経験から得られた知見を加味する目的で、現場サイドのキーパーソンへヒアリング調査を行いました。
パターンカードおよびワークショッププログラムについては、その実用化に向けて、前年度実施した試行的ワークショップのフィードバックを踏まえた改訂を行い、福島県富岡町の地域づくり関係者の協力のもと、初の試みとなる実践的なパターンワークショップを開催しました。
参加者からは「パターンに当てはめて考えることで今まで漠然と捉えていたことが明確になった」、「現段階での進捗やゴールに向けたステップを共有できた」、「何に重点的に取り組むべきかが可視化された」等のご意見をいただき、ワークショッププログラムが、地域づくりの進捗状況や今後の方向性の共有、実践に向けた議論のきっかけとして役立つという手ごたえを得ました。

■地域毎パターン集(原案)

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■富岡町の地域づくり関係者の協力による実践的ワークショップの様子

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以下、国立環境研究所 福島地域協働研究拠点ホームページ:
https://www.nies.go.jp/fukushima/


令和4年度パターンランゲージの枠組みに基づいた福島県飯館村における復興まちづくり過程の調査 2022/9~2023/3

国立研究開発法人・国立環境研究所(NIES)が進めている、福島県浜通りを中心とした被災地域の復興まちづくりに関する計画策定等の支援研究の一環で、2020年度より、持続可能な地域社会への転換を実現した環境まちづくり先進都市(宮城県女川町・宮崎県日南市・岡山県真庭市)の地域づくりのプロセスを調査し、地域毎のパターン集作成とワークショッププログラム開発を支援しています。
本業務では、中間貯蔵施設周辺復興地域でのワークショッププログラムの活用に向けて、原発事故で長期にわたり全村避難を強いられながら復興を進めてきた福島県飯舘村の地域づくりのプロセスを調査し、パターン集の作成を行いました。
初めに、資料調査をもとに飯舘村全体の復興まちづくりのプロセスを把握した上で、特に帰還困難区域である長泥行政区に着目して特定復興再生拠点・環境再生事業のプロセスを整理し、地域づくり年表とステークホルダー連関図を作成し、飯舘村へのヒアリングを通して、より実態に即した情報として整理しました。
その後、これらの調査内容をもとに、専門家を交えたエキスパートワークショップを開催し、被災地域での適応感を考慮しながら、飯舘村で特徴的なパターンを抽出し、具体的な事象の記述とともにパターン集としてとりまとめました。
また、ワークショッププログラムの更新に向け、既存パターンと、本業務で得られた新規パターンの合計40パターンを一覧化しました。

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パターンランゲージの枠組みに基づいた東日本大震災被災地域における復興まちづくり支援に向けた研究調査(その1) 2022/2~2022/9

国立研究開発法人・国立環境研究所(NIES)が進めている、福島県浜通りを中心とした被災地域の復興まちづくりに関する計画策定等の支援研究の一環で、2020年度に行った「環境まちづくり先進地域のフィールド調査支援及び成功要因に関するパターン集作成支援業務」に引き続き、パターン開発の枠組み整理とパターン集のアップデート、パターン集を活用したワークショッププログラムの開発と試行を支援しました。

パターン開発工程をシステマティックに行うための「パターン開発マニュアル」の作成を行い、その検証を兼ねた、関連自治体(宮崎県日南市、岡山県真庭市)へのヒアリングやパターン集の更新・作成を実施しました。

また、これまでに取りまとめた4都市(岩手県紫波町、宮城県女川町、宮崎県日南市、岡山県真庭市)のパターン集を足掛かりに、地域づくりのグッドプラクティスにおいて特徴的に見られるパターンをカードとして取りまとめ、これから地域づくりに取り組む行政等に有益な知見やノウハウを届けるワークショッププログラムを開発しました。

2022年9月には、その実用性を検証するため、国立環境研究所福島地域共同研究拠点の協力を得てワークショップを試行し、各ツールの使い勝手や被災地域における適応感等について検証を行い、参加者からフィードバックを得ることで、ワークショッププログラムの改定に向けた課題を整理しました。

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▲パターンカード
▲パターンカード
▲ワークショッププログラム取扱説明書
▲ワークショッププログラム取扱説明書


公社住宅の建て替え基本計画等策定にかかわる現況調査支援 2021.9

老朽化した公社住宅の再編に向けて、上位計画の整理、団地および周辺地域の現況・動向把握、住宅需要調査等を実施しました。


環境まちづくり先進地域のフィールド調査支援及び成功要因に関するパターン集作成支援 2020.10~2021.3

国立研究開発法人・国立環境研究所(NIES)では、福島県を中心とした災害復興過程にある被災地域の地域づくりを支援していくために、持続可能な地域社会への転換を実現した地域づくりのグッドプラクティスから成功要因を抽出し、後進地域へ展開するためのデータベース構築・プラットホーム開発を進めています。

その一環として、持続可能な地域づくりに取り組む、宮城県女川町、宮崎県日南市、岡山県真庭市の地域づくりのプロセスで特徴的に見られる構成要素を、「パタ-ン・ランゲージ」の枠組みに基づいて記述・言語化し、他地域で活用することを目的に、パターン集作成を支援しました。
関連書籍等による資料調査をもとに、地域づくりの一連のプロセスやステークホルダーの関係を年表および連関図として整理し、女川町と日南市については、地域づくりのキーパーソンへインタビュー調査を実施してより実態に即した情報を整理しました。

これらの調査内容をもとに、環境分野・まちづくり分野の専門家を交えたエキスパートワークショップを開催し、対象地域ごとに特徴的にみられるパターンを抽出。最終的には、各事例における成功要因のパターンを具体的な事象の記述とともにパターンカードとしてとりまとめました。

▲パターンカード
▲パターンカード
▲地域づくりのプロセス(年表) 
▲地域づくりのプロセス(年表) 
▲エキスパートワークショップ
▲エキスパートワークショップ
関連:土木学会論文集D3(土木計画学) 和文論文
   パターン・ランゲージによる環境・まちづくり先進都市に見られる共創的プロセスの記述 ー紫波町,女川町,日南市を対象としてー
   戸川 卓哉, 大西 悟, 福島 秀哉, 後藤 良子, 五味 泰子


住宅団地再生の取り組み事例集作成 2020.9

自治体に向けた住宅団地再生の手引きの作成に向けて、主にハード整備を行った住宅団地再生に係る取り組みについて調査しました。
健康・福祉、子育て、生活サービス、交通・移動、住まい、景観・環境、防災、賑わい・コミュニティといった分野別に、約50事例程度の取り組みを事例集としてとりまとめました。


ニュータウン再生に向けた現況調査支援  2019.6~2019.9


ニュータウン再生に向けて、上位関連計画および土地利用の現況整理や、駅周辺をフォーカスした現況図面の作成等を支援しました。


大規模住宅団地の資産活用スキームの検討にかかわる現況調査支援 2019.3~2019.4

大規模住宅団地の将来の資産活用スキームの検討に向けて、対象エリア内団地について、上位関連計画の整理、団地および近隣敷地の現状分析、住宅需調査等を実施しました。


大規模住宅団地の建替基本計画等策定にかかわる現況調査支援 2018.12~2019.2


老朽化した大規模住宅団地の再編に向けて、上位関連計画の整理、団地および周辺地域の現況・動向把握、住宅需要調査等を実施しました。


群馬県桐生市の繊維産業にかかる基礎調査 2017.11~2018.1


繊維産地としての桐生市の継続に向けて、桐生市商工会議所が主体となって進行している「桐生マフラーストールブランド化事業」の企画・調査を支援しました。
地域が持つ多彩な技術をマフラーやストールに落とし込んで商品化するとともに、桐生ブランドを世界へ発信していくことを目指し、初年度である2017年度は、桐生市の地域資源である産地事業者が内包する技術ノウハウと直面する課題の実態調査(アンケート・ヒアリング)、および、ブランド化に向けた勉強会を実施しました。

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